小児の一次救命処置について

救助者は、成人用の蘇生手順を採用するべきか、小児用を採用するべきか、判断に困る場合が多々あります。通常、小児は思春期前とされています。

小児の一次救命処置のアルゴリズムは、成人のアルゴリズムと類似しています。主な違いは、小児の傷病者が呼吸していないことが確認されたら、脈拍などその他のバイタルサインを確認する前に、人工呼吸を5回行う点です。人工呼吸を5回行った後にバイタルサインが見られない場合は、胸骨圧迫を15回行います。

小児の場合は胸骨が5cm沈むまで、乳児の場合は4cm沈むまで圧迫します。圧迫の速さ(テンポ)は、成人と同じように毎分100~120回ですが、胸骨圧迫と人工呼吸の比率は15:2とします。