まとめ

生命を脅かす胸部損傷を速やかに診断するのには、系統的なアプローチを使います。呼吸の評価が重要となります。フィールド・オブ・プレーでおこなう評価には、呼吸数、胸部の拡張、胸壁の圧痛などが含まれます。医務室では、呼吸数、胸部の拡張を確認して打診、および、聴診を行い、パルスオキシメーター(用意があれば)で酸素飽和度を検査します。 このアプローチによって、この章で解説した症状を医療従事者が認識することができ、適切な処置を施すか、または、安全に決定的治療を行える医療機関へ搬送するかを判断します。救急医療部門への搬送は、搬送の安全性が確保でき次第できるだけ早い段階で、訓練を受けたスタッフが適切な器具を用いて行います。