はじめに

気道の開通に関する迅速な評価とすべての閉塞のタイムリーな解除は、負傷したプレーヤーの管理の基本です。

気道閉塞はすぐに低酸素症、高炭酸ガス血症、プレーヤーの状態の悪化をきたします。最終的には、気道閉塞により死に至ることがあります。初期評価の最初に気道の開通の評価を行うのは気道閉塞がそれほど重篤な状態であるためです。言い換えると、医療提供者がプレーヤーに近づくのが安全であると判断されたら、第一に評価(必要であれば処置も)するのは気道です。これは通常、頚椎損傷の評価と合わせて行います。

気道閉塞のほとんどの場合は、基本手技で簡単に対応することができます。うまく対応するポイントは早期に認識することであり、顕在的、または、潜在的な気道の閉塞の可能性が高いということを念頭に置いておきます。スポーツでは、高度な気道管理を必要とするケースは稀ですが、医療提供者は気道閉塞の可能性に注意をはらい、必要に応じて適切に対応するように準備しておきます。