窒息が発生した場合
窒息は、多くの場合は食べ物やチューインガムなど、口の中の小さな異物が間違った方向に下りて行き、声門または喉頭の入り口で止まった場合に発生します。これにより、完全気道閉塞が起き、空気が入ることも出ることもできなくなる場合があれば、不完全気道閉塞が起き、いくらか空気をとりこむことはできながら、閉塞によって起きた刺激により負傷者が大変苦しがる場合もあります。
重大な気道閉塞は極めて緊急事態であり、異物が移動して喉頭から空気をとりこむことができるようにならない限り、負傷者はすぐに意識を消失し、心停止を起こします。空気が吸えないと、負傷者は非常に苦しみ、喉に指を指しながらも、咳をすることや話すことができないため声を発しない場合があります。しかしながら、負傷者はまだ表現することはできるので、「息が詰まったのですか?」と尋ねてください。うなずくことで答えるでしょう。
中等度の気道閉塞はいくらかの空気の動きはあるので、負傷者は苦しみながらも何が問題なのか伝えることはでき、力強い咳ができる場合があります。
不完全閉塞の場合は、救助者は負傷者に対して、咳き込んで異物を除去するように励まします。一方、完全閉塞の場合は、助けが必要でしょう。
窒息の一般的な兆候
- 負傷者は、食べていた場合がある。
- 負傷者は、のどをギュッとつかむ場合がある。
重大な気道閉塞の兆候
質問への反応―「窒息が起きているのですか?」
- 負傷者は話すことができない。
- 負傷者はうなずいて答える場合がある。
その他の兆候:
- 負傷者は呼吸することができない。
- ヒューヒュー音がする場合がある。
- 静かで、効果のない咳。
- 意識を消失している場合がある。
中等度の気道閉塞の兆候
質問への反応―「窒息が起きているのですか?」
- 負傷者は話すことができ、「はい!」と答える。
その他の兆候:
- 負傷者は話すこと、咳をすること、呼吸することができる。