完全気道閉塞の管理

アメリカ心臓学会のガイドライン

このセクションは、アメリカ心臓学会のガイドラインに基づいています。

腹部突き上げ法

傷病者の後ろに立ち、両手で抱きかかえ、負傷者のみぞおちで自分の握りこぶしをもう一方の手で握ります。両手を負傷者の肋骨下で力強く手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。異物が除去されなければ、これを5回繰り返します。異物が除去された時の兆候は、負傷者の苦痛が緩和される、またはより効果的な咳が出始めるなどです。

傷病者の容態が悪化し、呼吸が停止した場合は、床に寝かせてCPRを開始します。多くの場合、心マッサージによって喉の奥にあった異物が除去されることを認識しておいてください。同じ腹部突き上げ法を小児にも適応します。

ヨーロッパ蘇生学会のガイドライン

このセクションは、ヨーロッパ蘇生学会のガイドラインに基づいています。

背部叩打法

負傷者の後ろに立ち、負傷者をやや前方に屈曲させます。手掌のつけ根で、肩甲骨の中間あたりを上方へ強く、異物を上方へ押し上げ口から出さすように叩きます。これを5回繰り返し、毎回異物が除去されたかを確認します。

腹部突き上げ法

異物を除去するのに背部叩打法では効果がなかった場合は、負傷者の後ろに立ち、両手で抱きかかえ、負傷者のみぞおちで自分の握りこぶしをもう一方の手で握ります。両手を負傷者の肋骨下に当て、力強く手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。異物が除去されなければ、これを5回繰り返します。そして、背部叩打法に戻ります。異物が除去された時の兆候は、負傷者の苦痛が緩和される、またはより効果的な咳が出始めるなどです。

負傷者の容態が悪化し、呼吸が停止した場合は、床に寝かせてCPRを開始します。多くの場合、心マッサージによって喉の奥にあった異物が除去されることを認識しておいてください。 これが幼児に起きた場合は、自分の膝の上に幼児をうつぶせに乗せて背部叩打法を実施することも可能です。

成人の窒息治療（イギリス蘇生学会の厚意による）