緊急行動計画
応急手当を行う人の役割は多くの場合、瞬時に反応し対応することですが、競技場における病気やケガにあらかじめ備えておくことにより、状況を沈静化させ周囲を落ち着かせることができます。
「起こりうる事態」に準備しておくことは、緊急行動計画の概念として知られています。これには除細動器のような応急用具の存在を確認する、または応急手当をする人、もしくは、医学的役割を担う人のスキルを認識しておくことなどを含みます。また、特に慣れない場所においては、緊急連絡先の電話番号や援助を呼ぶための合図を知っておくことも重要です。救急サービスを起動させるための手順を知っておくことも重要です。
基本的な救命処置に見られる「生存の連鎖」が示すように、ピッチサイドでの処置の質、効果的なチームワーク、救急隊とのコミュニケーションは、好ましい結果を得るために極めて重要です。
スポーツ環境、コミュニケーション、スキルの維持、緊急事態におけるチームワークを考慮したリスクアセスメントを通じた「緊急行動計画」の策定は、スポーツにおける応急手当の準備に不可欠な部分となります。
このような計画には、練習会場と試合会場の両方で起こりうる状況を考慮し、特定のシナリオに対応した基本的な対処方法、用具の最低基準、用具の点検や スキルの維持管理に関する責任などを盛り込む必要があります。
応急手当用バッグや除細動器など、救命キットの存在を確認しておくこと