脊髄損傷の合併症

  1. 損傷部位以下の知覚障害
  2. 損傷部位以下の運動障害
  3. 呼吸困難―胸郭の運動麻痺による-
  4. 血圧低下によるふらつきやめまい(自律神経系の問題)

脊髄損傷の場合、脊髄の全ての重要な機能の問題を余儀なくされます。すなわち、頚部に痛みを生じたり、脊髄損傷部位以下の知覚障害や運動障害を生ずることがあります。胸郭の運動麻痺により呼吸困難を来し、十分な酸素を吸入できない場合も起こりえます。パニックに陥ると、麻痺していない筋肉を使っての努力性呼吸となり、また血液中の酸素が不足により唇が青みを帯びる(チアノーゼ)場合があります。この組み合わせは、「呼吸窮迫」として知られています。自律神経系の調節がうまくいかず、血管壁が柔らかくなり、血圧低下の問題が生じる場合があります。これによりめまいを生じたり、意識消失にまで至る場合もあります。